| ☆評価☆ | 名前/タイトル | 歌/曲 | 年代 |
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| ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ | Dies irae(ディエス・イレ) [アニメ:全18話] | オペラ | 2017年 |
| ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ | フェロ☆メン | オペラ | 2017年 |
| オペラ |
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| オペラ(、、、)は、演劇と音楽によって構成される舞台芸術である。日本では歌劇(かげき)と呼ばれることもあるが、この語はより幅広い、歌唱を中心にした劇の総称としても用いられている。 オーケストラ(管弦楽)を伴奏とし、扮装した歌手が舞台上で歌唱しながら演技を行う、クラシック音楽というカテゴリの中では、交響曲と並んで作曲家の芸術性と技量が最高度に発揮されるジャンルであり、その歴史を通じて、歌手にはあらゆる歌唱ジャンルのなかで最高難度の技術力を常に要求してきた。16世紀末にイタリアのルネサンス運動の中で誕生したが、その源流は古代ギリシアで行われていた劇(ギリシア悲劇)にまで遡る。 全盛期の18世紀から19世紀にかけてオペラが盛んであった地域として、イタリア、フランス、ドイツ、旧オーストリア帝国(現在のチェコ、スロヴァキア、ハンガリーなど東欧諸国を含む)、イギリス、ロシアが挙げられ、現在まで残る歴史的なオペラの多くがこれらの地域の言語で書かれており、歴史ある名門歌劇場の多くもこれらの地域に点在している。 == 概要 == File:Opera2.jpg|250px|thumb|] File:Semperoper at night.jpg|250px|thumb|] File:Sydney Opera House (6409684029).jpg|250px|thumb|] File:Panorámica interior del Teatro Colón (cropped).jpg|250px|thumb|豪華絢爛な] File:Lucia di Lammermoor (1908).webm|thumb|thumbtime=1|1908年に撮影されたオペラ『] オペラは、舞台上で衣装を着けた出演者が演技を行う点で演劇と共通しているが、セリフだけではなく、大半の部分(特に役柄の感情表現)が歌手による歌唱で進められることを特徴とする。歌手は器楽合奏により伴奏されつつ歌い演じる。伴奏は、多くの場合オーケストラ規模の編成に及び、舞台と観客席の間にあるオーケストラピットやオーケストラボックスと呼ばれる演奏者用の低いスペースで演奏される。 初期ロマン派音楽|ロマン派までのオペラでは、歌唱には二つの様式がある。一つは、レチタティーヴォ(朗唱)で、会話を表現するものであり、普通の朗読に近い抑揚で歌われる。もう一つはソロ(ソロ (音楽)|独唱)で歌われるアリア(詠唱)や複数の歌手が歌う重唱(アンサンブル)あるいは大勢で歌う合唱で、通常の歌唱である。これらの様式はみな伴奏を伴う。 レチタティーヴォは、古典派の時代まではチェンバロのみで伴奏されるレチタティーヴォ・セッコと、管弦楽伴奏によるレチタティーヴォ・アッコンパニャートがあり、前者は会話的な抑揚で語るように歌う。後者は直後のアリアや重唱の導入として置かれることが多い。ロマン派時代のオペラではレチタティーヴォ・セッコはほとんど見られなくなった。 アリアは主に登場人物の感情を表現するもので、古典的なオペラではアリアを歌う間はドラマの進行が静止することもあるが、時代が下るにつれて、アリアでも登場人物の感情の推移を通じてドラマを進めるようになった。アリアはおおむね大規模なもので、主要な登場人物について割り当てられる。より小規模なものをアリオーソ、カンツォネッタ、ロマンツァなどと、歌の性格によって呼ぶこともある。 役柄どうしの対話は重唱で行われ、群集などが登場する場面では合唱も加わることがある。特に各幕の終曲(フィナーレ)では、ほとんどの登場人物による重唱や合唱で構成される場合がある。 これらの独唱・重唱・合唱について、古典的なオペラでは各々が独立して作曲されており、一連番号が付けられていたことから「ナンバーオペラ」と呼ばれ、各ナンバーの間は前述したレチタティーヴォによってつながれる。各曲が独立しているため、上演時の都合によりナンバー単位で省略されたり、作品の作曲家または別な作曲家により、代替あるいは挿入用のアリアが加えられたりすることもあった。しかしロマン派の半ば以降にはナンバーによる分割が廃され、各幕を通して作曲されるようになった(上演の際に慣習的なカットを行うことがある)。また、アリアとレチタティーヴォも明確には区別されなくなっていった。 ジングシュピール、オペラ・コミック、オペレッタ、サルスエラなどの様式では、レチタティーヴォ・セッコでなく台詞を用いて劇が進められる。 歌手、および歌手の演ずる役柄はそれぞれの音高(声域)で分類される。男性歌手(男声)は声域が低い順にバス (声域)|バス、バリトン|バスバリトン、バリトン、テノール、カウンターテナー|カウンターテノールに、女性歌手(女声)は声域が低い順にアルトまたはコントラルト、メゾソプラノ、ソプラノに分類される。 また、歌手の声の質も役柄との関係が深く、声質によって歌えたり歌えなかったりする役柄は多い。たとえば、ヴィンチェンツォ・ベッリーニ|ベッリーニの『ノルマ (オペラ)|ノルマ』の題名役、リヒャルト・ワーグナー|ヴァーグナーの『ニーベルングの指環』のヴォータンやブリュンヒルデ、ジュゼッペ・ヴェルディ|ヴェルディの『オテロ (ヴェルディ)|オテロ』や『ファルスタッフ』の題名役の良い歌手を見いだすのはいつでも難しいとされる。 オペラは他の多くの芸術形態から成立している。基本は音楽であるが、歌と台詞が付いて演じられることから演劇の要素をも持つ。また、上演する上で重要な要素と考えられる視覚的な舞台効果を得るため、絵画の要素も用いられている。こうした理由で、リヒャルト・ワーグナー|リヒャルト・ヴァーグナーは、このジャンルを「総合芸術」(Gesamtkunstwerk)と呼んだ。 文化形態としては、クラシック音楽全体に共通するが、伝統的に主として上流階級、富裕層、エリート知識人|知識階級に享受されるハイカルチャーに分類され、なかでもオペラは、#礼服関係の「オペラ」|礼服関係にオペラと名がつくものが多いことからも窺えるように、貴族趣味的な文化イメージを色濃く残しており、現在でもチケットが高額であったり、歴史ある名門歌劇場の多くが未だに現役で使用されていることなどから、観客には(近年では服装規定|ドレスコードを規定している劇場はほとんど存在しないが)一般的なクラシックコンサートに比べてフォーマルな装いが推奨される傾向にある。オペラを鑑賞する観客層は他の人口に比べて教育水準が高いという統計も出ており、実演中に字幕スーパーを導入し大衆へのアピールを盛んに行なっているにもかかわらず、定期的にオペラを楽しんでいる人口の比率は低い。その一方で、オペラは18世紀から19世紀にかけてはブルジョワジーの台頭により一般大衆にも定着していて、かつてオペラの成功・失敗を判断するのはむしろ立ち見席に詰めかける大衆たちであったとも言われている。 なお、音楽評論家の加藤浩子によれば、現地での聞き込みも踏まえて「イタリア人でもオペラのイタリア語はわからない」と結論づけており、声が高すぎたり低すぎたり、また言葉が古い言い回しであったりするなどして、ネイティブスピーカーでもオペラを聞き取ることは難しいとした。そのため、(特に現代人では)どんな言語話者であったとしても、日本人が能楽や歌舞伎を観劇するときと同様にして、物語のあらすじや見どころ・聴きどころを事前に知っておくことがオペラを鑑賞する上では有用である。 オペラの一種である台詞と踊りのある歌劇オペレッタが、18世紀後半から19世紀初頭にかけてアメリカに持ち込まれ、より大衆化されたものがミュージカルであり、こちらは現在でもポピュラーカルチャーの一翼を担っている。また、オペラとポピュラーミュージックの音楽性が融合したジャンルとしてがあり、代表曲として1995年に発表されたアンドレア・ボチェッリの『君と旅立とう』(伊: Con Te Partirò、英: Time To Say Goodbye)があるほか、広義には19世紀後半から20世紀初頭にかけて流行したカンツォーネも含まれる。 ウィキペディア(Wikipedia) |