☆評価☆ | 名前/タイトル | 歌/曲 | 年代 |
---|---|---|---|
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ | 魔女の旅々 [アニメ:全12話] | リテラチュア | 2020年 |
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ | 魔女の旅々 [アニメ:全12話] | 灰色のサーガ | 2020年 |
魔女の旅々 |
---|
『魔女の旅々』(まじょのたびたび、英題:The Journey of Elaina)は、白石定規による日本のライトノベル。書籍版イラストレーション|イラストはあずーるが担当している。2014年にAmazon Kindleで公開された自費出版小説を初出としており、加筆修正された形でGAノベル(SBクリエイティブ)で2016年4月から刊行されている。Kindle版のイラストは宮が担当した。略称は「魔女旅」。『このライトノベルがすごい!|このライトノベルがすごい!』単行本・ノベルズ部門では2018年度版で9位、2019年度版・2020年度版で共に6位、2021年度版で10位を獲得している。 メディアミックスとして、2018年3月、コミカライズの連載とドラマCD化が発表された。スピンオフとして、2017年3月13日にGA文庫より『リリエールと祈りの国』が刊行され、2022年1月からは『祈りの国のリリエール』と改題して新たにGAノベルより刊行中で、本スピンオフ作もコミカライズされた。 == あらすじ == 括弧内の人物名や声優名は漫画版・テレビアニメ版で設定されたものである。 ; 魔法使いの国 : 魔法使いの国で黒髪の少女サヤにぶつかられたイレイナは、その際に魔女の証であるブローチを紛失してしまう。イレイナはとりあえず、ブローチが見つかるまでという約束でサヤに魔法の修行をつけながら彼女のアルバイト先である宿で暮らすが、実はブローチはサヤによって盗まれていた。妹が故郷に帰ってしまったことによる孤独への寂しさから逃れようと嘘をついていたサヤをイレイナは諭し、自分の使っている帽子を渡して修行をつけた後、国を去る。それからしばらく経ったある日、遠くの街でイレイナはサヤが魔女になったことを知るのだった。 ; 花のように可憐な彼女 : 旅の途中で綺麗な花畑を見つけたイレイナは、そこに佇む一人の少女(アルテミシア、声 - 巽悠衣子)から「誰にでもいいからこの花束を渡して欲しい」と花束を託される。それに応じて近くの街を訪ねると入口で門番(ソロル、声 - 山下大輝)に引き止められ、実は先ほどの花畑の花は魔法が使えない人間にとっては毒となるものであることを知る。翌日、少女のことが気になって花畑へ向かったイレイナが見たものは、少女と門番(実は少女の兄)が花の毒に侵されて絶命した姿だった。 ; 瓶詰めの幸せ : 空を飛んでいると急に呼び止める声を聞いてイレイナが近づいた少年エミル(声 - 市川蒼)が持っていたのは、「色々な幸せが詰まった瓶」だった。それを自分が好きな使用人の少女ニノ(声 - 佐藤聡美)にプレゼントするのだというエミルに連れられて家を訪ねると、そこにいたのは横暴な態度をしたエミルの父(声 - てらそままさき)と、奴隷として虐げられているニノだった。ニノを元気づけるため、エミルは瓶を解放して色々な幸せの姿を見せる。まもなく旅立ったイレイナは、決して叶わない幸せを見せられて自ら命を絶った女性の物語を思い出すのだった。 ; 民なき国の王女 : 旅の途中、イレイナは廃れている国を訪れる。一晩寝るための場所を探し、比較的元の形を保っている王宮に入ると、誰もいないと思っていたそこに一人の女性が現れる。そこにいたミラロゼ(声 - Lynn)という記憶喪失の魔女によると、残されていた手紙に夜になるとジャバリエという魔物が現れ、それは王女である彼女にしか倒せないと書かれていたという。ミラロゼが考案した作戦のための罠作りは手伝ったもののそれ以降のことは手伝わずにイレイナは去るが、心配で戻った彼女が見たものは、罠に填めたジャバリエを痛めつけることに歓喜するミラロゼの姿だった。実はミラロゼはかつて愛する料理人の子を妊娠したが、王である父には身分の違いから結婚を認められず、恋人を目前で火炙りにされたうえに胎児も殺害されており、その恨みから父に呪いをかけて魔物に変え、国を滅ぼさせて大事なものを失うという絶望を父に味わせていた。翌日、イレイナは「旅をしてみようかしら」と言うミラロゼと別れ、旅を再開するのだった。 ; 魔女見習いイレイナ : 幼い頃に読んだ『ニケの冒険譚』に憧れ、魔女になって世界中を旅したいと夢見る少女イレイナは、一生懸命に勉強して試験を圧倒的な成績かつ平和国ロベッタの史上最年少かつ最優秀で合格し、魔女見習いの資格を得た。魔女見習いは師匠の魔女のもとで修行を積む必要があるが、イレイナの才能をよく思わない魔女たちは師匠となってくれない。そんな時、街の外れに住むという風変わりな魔女フランの噂を聞きつけたイレイナは頼んで弟子入りするが、召使いのように使われるだけで、まったく修行をつけてもらえない。ある日、急に修行をつけてくれると言ったフランに軽くあしらわれたイレイナは、溜まっていた本音をぶちまける。しかし、実はこれまでのことはイレイナに挫折を教えるため、彼女の母が仕組んでいたことだったとフランに説明される。それでもあきらめないイレイナにフランは今度こそ本当の修行をつけ、やがて認められて魔女となったイレイナは旅に出るのだった。 ; 王立セレステリア : 王立セレステリアでは、魔法を身につけた多くの魔法使いが色々な手段で民を喜ばせていた。街には魔法学校があり、イレイナは物珍しさにそこを訪れるが、許可が無い者は中に入れられないと追い出されてしまう。ところが、まもなく魔法学校の生徒たちから捕まってくれと追いかけられる。逃げ切ったイレイナは、それが今は魔法学校の先生を務めていたフランによるものだと知る。イレイナはフランに誘われて生徒たちを教える立場に加わるが、このまま先生を務めてみてはという誘いは断り、旅を続けることを決める。旅立ちの日、待ち合わせていたフランが来ないことに少し寂しさを感じながら去ろうとするイレイナの前に生徒たちとフランが現れ、空からの花びらでイレイナの旅路を祝福するのだった。 ; 正直者の国 : イレイナは、約半年前から国内では誰一人嘘を付けなくなるという正直者の国になっている国を訪れる。喋れば口から本当に思っていることが出てしまって殴り合いの喧嘩に発展し、文章を書けば真実しか書けず商売にならない。そんな国に雇われていた流砂の魔女ことエイへミア(声 - 佐藤利奈)の依頼を受けたサヤと再会したイレイナは、エイヘミアから過去に若き国王(声 - 小西克幸)の願いにより、自分の声と引き換えに嘘が付けなくなる魔法が国にかかる剣を作ったと聞かされる。依頼はその剣の破壊であり、イレイナはサヤやエイへミアと協力して魔法の制約の穴をついて城に侵入し、媒介となる剣を破壊する。こうして、国は正常化するのであった。 ; 旅人が刻む壁 : 高い壁で分断されている国で双方の住人は仲が悪い。そして負けず嫌いである。しかし、この壁が実に味気無いと感じてもいた双方の役人(声 - 古川裕隆、大隈健太)は、双方とも通りすがりの旅人であったニケに知恵を借りる。そこで、ニケは訪れた旅人に訪問国の感想などの文字を壁に刻んでもらうことを、双方に提案する。しかし、十数年後にはその文化も衰退したうえ、アイデアを模索していた。そこへ魔法統括協会から派遣されたサヤは、壁は旅人のものだけではなく住民も想いを刻むようにしようと提案し、双方の住民たちはその通りにしたが、彼らはその場の勢いで書いたものを後で後悔し、今度は文字を消そうと壁を削り続けることになる。その結果、壁の一部が向こう側まで貫通したことにより、同じことをしていた両国が互いへの憤りなど無いことを知り、最終的に壁自体を無くすことになった。イレイナが『ニケの冒険譚』にあった壁を確かめに訪れるとすでに壊されており、残骸は記念品として現地で販売されていた。イレイナも、声をかけられた売り子(声 - 菊池紗矢香)から記念に欠片を購入するのであった。 ; ぶどう踏みの少女 : ワインが名産品の「あっちの村」と「こっちの村」では毎年ぶどう投げ祭りが行われていたが、ある日少年が こっちの村の村長(声 - 間宮康弘)に、何故祭りが行われるのか由来を尋ねる。村長によると、双方の村はもとは仲が悪く、特にあっちの村ではローズマリー(声 - 豊口めぐみ)というセクシャルな少女が踏んで作ったというラベルのワインが大量に売れていた。こっちの村の村長はこれに対抗するため、初めてお酒を飲んでみようと村に立ち寄ったイレイナにぶどう踏みを依頼する。イレイナは乗り気ではなかったが、様子を見にやってきたローズマリーの挑発に乗り、ぶどう踏みに挑む。その結果、一人で大量のワイン分のぶどうを踏めるのかとあっちの村に潜入すると、実は村のワインは男性たちが踏んだものであることが判明して村同士のWikt:喧騒|喧騒に発展し、村人たちは手元にあったぶどうを投げつけ合う。その最中、ワインを飲んで酔っぱらったイレイナが魔法でぶどうを両者にぶつけて制圧すると村は争いを止めて一つとなり、当時の事件はストレス解消のためのぶどう投げ祭りとして形を変えて残ったのだった。 ; 切り裂き魔 : 住人すべてが人形を持っている街。この街では、少し前から切り裂き魔によって「女性の命」が奪われるという事件が多発していたと噂が広まっていた。すでに4人の女性が被害に遭っているといい、イレイナは事件解決のために派遣されていたシーラと出会う。その後、通りがかりに見かけた人形店で店主(声 - 上田麗奈)に人形を勧められたりしながらも宿を取ったイレイナが翌朝に目覚めると、彼女は頭髪が切られて短くなっていた。怒ったイレイナはシーラと共に犯人捜しを開始し、怪しい人形の裏オークションの存在を突き止め、潜入する。そこにはイレイナの髪を使った人形が出展されており、人形店の店主が犯人であることが判明する。イレイナたちは魔法で人形店の店主を捕縛し、事件は幕を閉じるのであった。 ; 遡る嘆き : 時計郷ロストルフにて流行っている「二丁目のセレナ」という劇を見たことで旅のWikt:路銀|路銀が尽きてしまったイレイナは、薫衣の魔女ことエステル(声 - 内山夕実)という魔女の出した募集チラシに食いつく。エステルは、かつて処刑した殺人鬼にして親友、セレナ(声 - 楠木ともり)の過去を変えたいという。タイムトラベル#タイムパラドックスと矛盾|過去を変えても現在は変わらないことを承知のうえで用いたエステルの時間逆行の魔法により、イレイナは共に10年前の過去へ遡るが、実は家庭環境が原因で以前から狂っていたセレナはエステルのことを何とも思っていなかったうえ、両親を惨殺してエステルにも重傷を負わせる。裏切られた怒りのあまり、エステルはセレナとの記憶を対価として過去のセレナを殺害する。魔法の効力切れによって現代へ戻ってきたエステルにセレナとの記憶は一切なく、イレイナは自らの未熟さを嘆くのであった。。 ; ありとあらゆるありふれた灰の魔女の物語 : 「あなたの願いを叶える国」と書かれた国に入ったイレイナは、今までに通りかかった国すべてが混ざった謎の国にたどり着く。そこには別のイレイナがすでに16人も存在しており、個性的だが色々と問題のある彼女たちから無個性と判定され、「主人公の私」と名付けられる。存在する中でも危険な「粗暴な私」に対抗するために15人のイレイナが集まっている中、粗暴なイレイナがすべてのイレイナを倒すために乱入し、圧倒的な実力に主人公のイレイナ以外は捕らえられる。旅の中で絶望して自暴自棄になった粗暴なイレイナと主人公のイレイナは全力でぶつかり合うが、実力は拮抗して勝負はつかず、主人公のイレイナは粗暴なイレイナが悲劇を経験しなかった別の自分を知りたかったのだと言い当てる。また、すべてのイレイナが自分たちが選択せず経験しなかった可能性を体験したいという願いにより、違う旅をした自分たちと出会って経験を知るためだったと気づく。そして、イレイナたちは日記を1冊の本にまとめ、『魔女の旅々』と名づけるのだった。 ; 二人の師匠 : フランは師匠(ヴィクトリカ)が新しく取った妹弟子のシーラと相性が悪く、何かと争っていた。そんなある日、自由の街クノーツでは骨董堂という賊集団が暴れており、自分らの活動に邪魔な魔女の地位を貶めて排除しようと暗礁していた。さらに、骨董堂は魔女と同等かそれ以上の不思議な能力を有していた。師匠はこうした状況をどうにかして欲しいという魔法統括協会の現地支部役員から依頼を受け、フランとシーラに失敗したら破門にするという条件付きでそれを任せる。フランとシーラは互いに相手の足を引っ張って破門にしようと奮闘するが、思考も行動も似ていた彼女たちは骨董堂のアジトにあえて囚われることで潜入し、ボス共々捕縛する。実は魔女になろうとした理由も目的も似ていたことを知って和解したフランとシーラは、それ以降は協力することで魔女となり、師匠から「二人共にあるように」という意味を込められた二つ名を与えられるのだった。 ; 二人の弟子 : 骨董堂が壊滅してから20年後、クノーツでは再び骨董堂が現れるという噂が流れていた。クノーツに師匠であるシーラから託された依頼で「絶対に開けてはいけない」謎の箱を届けに来たサヤは、露店に扮した骨董堂のボスから飴を貰う。まもなく、いつもとは違う私服であったイレイナもまたボスから飴を貰い、食べてしまう。飴には対となる飴を食べた人の中身を入れ替えてしまう魔法がかけられており、イレイナとサヤは入れ替わってしまう。入れ替わった直後、何が起きているのか分からないままイレイナは興味本位で箱を開けてしまい、「好きな人への気持ちが抑えられなくなってしまう」箱の魔法がクノーツ中に溢れ、街は大混乱となる。自分たちと街の状況を知ったイレイナとサヤは協力して骨董堂のボスを捕らえ、過去を思い出した時に箱に見覚えがあったために戻ってきたシーラと共に居たフランによって残党も捕らえられ、箱に魔法を戻したことによって事件は解決するのだった。 ; 旅人の一日 : 大都市国家レコルタに、とある魔女がいた。その魔女は旅をしており、レコルタに着く前からたどり着いた先々で魔法を使用した窃盗を行っていた。レコルタにて、イレイナは新聞記者としてその魔女を取材するという名目でその魔女の犯行現場を目撃し、現行犯で逮捕した。その際に書いたレポートを役人に「怪しい魔法使いの旅人がきたときのために」と言って渡し、ちょっとしたお小遣いをもらったイレイナは、次の場所へ旅立つのであった。 ; 常夏に降り積もる雪とゆるふわ愛され系女子 : 常夏の国、ウルスラに来たイレイナは、仕入れた情報と違い雪で覆われている街の様子を見て怪訝に思う。町の人によるとウルスラという魔女の気分によって国の天候は変わるらしく、普段は上気分なウルスラが何故か落ち込み、絶望したことによって雪が降っているという。そこで街の住人に頼まれ(報酬目当て)、イレイナはウルスラの屋敷に無理やり入り、扉を隔ててウルスラと話をすることになる。ウルスラがマゾヒストであることにイレイナは困惑しつつも、どうやら魔女見習い昇格試験の試験会場でウルスラが一目惚れした相手(女性)を悲しませてしまったことにより、ウルスラの気持ちが沈んでいることを知る。その一目惚れの相手がどうやらイレイナの知り合いでウルスラに憧れているリリーティアだということがわかり、イレイナはリリーティアの仕事する魔女見習い昇格試験会場で共に働くことになる。そして、試験説明の途中で受験者の一人が暴れ出したことをきっかけにウルスラは本性を現し、リリーティアとお互いのことを正直に話して恋人になっていくのだった。 ウィキペディア(Wikipedia) |